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1000テスラ科学・領域研究会

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  NIKON Z5 + NIKKOR Z 24-70mm f/4 s 栗原の研究計画が採択されている学術変革領域(A)「1000テスラ科学」の第4回領域研究会が開催されています.場所は熱海です.例の土砂崩れ現場のすぐ近く. 研修施設に泊まり込み,日中はみっちり研究発表を,夜はなごやかにディスカッションをしています. 領域会議には,研究者だけではなく,所属研究室の学生も参加できます. そこで今回はM1の学生に参加してもらい,強磁場超音波計測に関する研究内容をポスター発表してもらいました. このような研究会での発表は,普段とは異なる環境かつバックグラウンドが異なる人に研究内容を紹介するため,理解してもらうためにはどうするかを考え学べる場です. 今後も学生にはガンガン研究会に参加してもらおう

超音波測定システムの完成

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  使い古された見た目,しかし現役 栗原の主な測定手法は,超音波測定. 1 GHzまでの交流信号を発振できる装置や,高速なオシロスコープなど,いろいろな装置が必要となります. 自前でそろえた音波装置を持つと,1人前の音波屋になったような気がします. 栗原もなんとか装置をそろえようとしてきており,科研費で装置を購入したりお古を回収するなどして,なんとか超音波測定ができる環境を整えることができていました. ...温度測定を除いては 我々物性実験屋は,主に各種物理量の温度依存性を測定して物理を議論します. そのため,温度測定装置も重要な実験装置の1つとなります. 栗原はこれまで温度測定装置をもっておらず,所属研究室の装置を利用していました(いっぱいあるし). しかし,将来のことを考えて装置購入を決断.Lake Shore社の332型温度コントローラーを手に入れました! これで超音波測定装置が完全にそろったと言えます.これで一人前になったね!

北海道9泊10日の出張記

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NIKON Z5 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 s 9/15 - 9/24の日程で北海道に出張しました. 久しぶりの飛行機.まずは空港ロビーで発表資料を作ります. 気が付くと同世代物理学者が集合してきました.さすが学会前の羽田空港. 16 - 19日の日程で,まず最初の出張目的である物理学会に参加 17日には超音波実験の結果を報告しました. 学会期間中,夜は基本的に議論(+飲酒)の場となります. 全国から人が集まるこの期間でしかできないディスカッション,重要です. NIKON Z5 + Leica Elmarit M 28mm f/2.8 20日からはアシンメトリ量子若手秋の学校に参加 光栄なことに講師として呼んでいただき,超音波と多極子に関する内容を話しました. 普段はあまり関わらない先生方とのnight discussionができ,今後の活動の幅が広がりそうです. アシメリョウコ... 23 - 24日は北大の兄弟子と実験・議論でした.休む暇はない. 帰宅後,久しぶりに子供と会話してびっくり 長男・次男ともに語彙力がアップしている...? パパに内緒の出来事もあったらしく気になってしょうがない...

やる気がでない実験屋

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  適当に組み合わせてなんとかする 先週は実験期間でした。反動でやる気がなくなりました。 その結果、気づいたら旋盤を回して真鍮を削り、バーナーでSUSパイプに銀ロウ付けしてました。ついでにNW25のフランジも銀ロウ付けしました。低温実験用プローブを突っ込んで真空引きするチャンバーの出来上がり! 液体窒素温度までの物性測定プローブの需要が出てきたため、製作を始めました。次はプローブの骨をつくります。今度はフライス盤です。

US in TUS

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学生のセッティングで超音波エコーがみえた!!! (Nikon Z5 + Nikkor Z 50mm F1.2 S) 栗原は超音波測定しかできない実験屋です.他の測定は難しすぎる... 最近はM1の学生に手伝ってもらい,低温超音波測定用のプローブ作りや測定のためのセッティングをしてもらっています. 始めは苦戦していたM1学生も,なんとかコツをつかんだようです.念願の超音波エコー信号がみえました(写真左上,黄色い波形)! これで自信をつけてもらい,より難易度が高い物質の音波測定にチャレンジしていきます.  

物理の実験やってる人はだいたいのことはなんとなくこなす

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最近ゼミで学んだロックインアンプに興味深々 卒業研究がスタートしています. 試料育成や基本的な測定方法を習得するため,弊研の4年生は銅酸化物超伝導体YBCOのゼロ抵抗観測に挑戦します. 合成では「量る・混ぜる・焼く・切る」というまるでお料理のようなスキルが,測定では「はんだづけ・電極付け・データ処理」というとても汎用性の高いスキルが修得できます.

0から1は作れないけど、1/100を10/100くらいにするのはできる

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 Amazonで購入した怪しい巻線機用ハンドル 超伝導転移は、物質の電気抵抗がゼロとなる完全導伝性、および物質内部から磁場が排除される完全反磁性で特徴付けられます。 矢口研ではこのうちの反磁性に着目し、Sr2RuO4の超伝導点移転を検出するためにAC磁化率測定法を用いています。 AC 磁化率測定では、二つのコイルが登場します。 一つ目は、物質に対して振幅数Oe程度の弱い交流磁場を印加するコイル。 もう一つが、そのときの物質の磁化を電磁誘導の法則を用いて検出するためのコイルです。 磁場の発生効率、また磁化の検出効率はコイルの巻き数に依るため、たくさんまきます。これでもかと巻きます。 磁場印加用のコイルは、だいたい2000ターンくらいです。気が遠くなりますね。 そこで誰でも簡単にコイル巻きができるように、巻線機なるものを用います。 写真は、栗原が組み立て始めた巻線機です。矢口研の現行品を改良し、さらなる巻きやすさを追求しています。 いろんな市販品を組み合わせ、一点物の装置を作る。実験の面白いところです。